ウイスキー初心者が知っておきたい【年数表記】と【ノンエイジ】の違い

どーもVOXです

「山崎」「山崎12年」「バランタイン12年」「バランタイン17年」、「マッカラン12年」「マッカラン18年」…

ウイスキーには「12年」や「18年」といった年数が記載されているもの、されていないもの
『いろいろありすぎて良く分からない。』というウイスキー初心者の人、結構いるんじゃないでしょうか?

今回は
年代物(年数が記載されているもの)とノンエイジ(年数が記載されていないもの)の「そもそもの違い」と「価格や味の違い」についても紹介していきたいと思います!

スポンサーリンク

ウイスキーの年代物(年数が記載されているもの)

冒頭でも触れましたが、ウイスキーには年数が記載されているものがありますよね

山崎で例えてみると「山崎12年」「山崎18年」など

これを
「山崎12年」=熟成された期間が12年のもの
「山崎18年」=熟成された期間が18年のもの
という風に考えがちですが、これは間違いです

何故違うのか、というと、ウイスキーの製造工程を知れば分かります

ウイスキーの製造工程

ウイスキーの製造工程は
①製麦②糖化③発酵④蒸留⑤熟成⑥ブレンディング⑦瓶詰め
という工程に分けられますが、その中で今回の「年数」「ノンエイジ」に関わってくるものが⑤熟成と⑥ブレンディングです

熟成とブレンド

樽で熟成させたウイスキーですが、同じように管理しても、樽一つ一つ、微妙に味や風味、特徴が違ってきます※樽もウイスキー(原酒)も生き物ですから、世界に一つと同じものは作れない!

そこで行う工程がブレンドです。ブレンドはブレンデッドウイスキーだけに行う工程だと思っている人もいると思いますが、実は全てのウイスキーに行う工程です!(あえてブレンドせずに一つの樽のみで商品化するウイスキーもあります※シングルカスクやシングルバレル)

なぜブレンドするのか?というと味を均一にするためです

例えば、「山崎」を購入したときに毎回違う味がしたら嫌ですよね?というかメーカーとしても「山崎」はこういう味だ!と決めて商品化してるのに、全て味が違う、となると信頼性にも影響します

ですので、全てのウイスキーは瓶詰めして商品化する前に、色々な樽に入っている山崎(原酒)をブレンドしているのです

「山崎12年」も色々な樽に入っている原酒をブレンドしているのですが、一つだけ決まりがあります。それは、12年以上熟成した原酒を使用するということです。つまり12年熟成したものだけではなく、15年だったり20年熟成した原酒も含まれるということになります

熟成期間が12年未満の原酒を一滴でも使用すると12年は名乗れません。つまり「山崎(ノンエイジ)」となるわけです!

ノンエイジ(年数が記載されていないもの)

ウイスキーにおけるノンエイジとは【NAS(Non Age Statement)】のことをさします。頭文字をとって「ナス」と呼ばれることもあります

「Non Age」を調べると「未成年」とか「未熟期」といった意味がでてきます。ウイスキーに例えると「未熟成」といったところでしょうか

ウイスキー特有の味や香りには、幾つかの要素がありますが、「樽による熟成」も大きく左右します

未熟成=熟成して数日、数か月のウイスキー=ノンエイジ

こんな感じで捉えてしまうとあまり魅力的に感じません…が、流石に熟成してすぐ、ということはありません
ここで登場するのがウイスキーの定義です

ウイスキーの定義

ウイスキーは熟成期間が決められています。地域によって様々ですが、ここでは代表的な世界5大ウイスキーの定義を紹介します

3年以上熟成
●スコットランドウイスキー
●アイリッシュウイスキー
●カナディアンウイスキー
決まりはない
●アメリカンウイスキー(バーボンは2年以上)
●ジャパニーズウイスキー(2021年4月から定義が明確化)

上記のように、スコットランド、アイリッシュ、カナディアンは最低でも樽で3年以上熟成しなければ、ウイスキーを名乗れません。したがってノンエイジウイスキーと呼ばれていても必ず3年以上の熟成はされています

※ジャパニーズウイスキーは日本の法律上、樽による熟成期間の明記はありません。が、ジャパニーズウイスキーの味を考えると、流石に、熟成してすぐのウイスキーを着色して使用している、とは思えません。最低でも2,3年は熟成していると思っています(あくまでも個人の意見です)

価格や味の違い

ここからは年代物とノンエイジの価格と味の違いを紹介していきます

価格

ここまで読んでくださったあなたならもう答えは出ていると思いますがw

これまでにも紹介しましたが、12年ものは最低12年熟成しなければいけませんよね?つまりそれだけ手間や管理がかかる、ということになりますので価格も上がります

そして年数が増えると価格が上がるもう一つ理由があります。それは、樽による熟成で原酒(水分やアルコール分)が蒸発し、最終的な製造量が減ってしまうからです

※これを「天使の分け前(エンジェルズシェア)」と呼びます
(昔の職人は原酒が減っているのを見て、『これはたぶん天使がこっそり飲んでいるに違いない。天使に分け前を与えているんだから、必ずおいしいウイスキーができ上がる」と考えたそう。ロマンチックですね)

一般的に年間2~3%減っていくそうですので
500ℓの樽に2%減で計算すると、25年熟成で、半分の250ℓにまで減ってしまうんですね!
つまり希少価値が高まり、価格が上がる!ということになりますね

ウイスキーの味や風味に関しては、あくまでも嗜好品ですので人によると思いますが、やはり一般的には年数が増えると美味しくなると言われています

これは先に紹介しましたが
「樽の熟成」によりウイスキー本来の味や香りが付く、ということになりますので当然と言えば当然ですね。では100年200年熟成すれば究極のウイスキーができる!…という訳でもなさそうです

熟成期間がかなり長くなると、ウイスキー本来の風味が消え、樽に使用している木の特徴が出すぎてしまうそうです…やはり何事もやりすぎは良くないですね

僕は「マッカラン25年」や「響30年」のような何十万円する高級ウイスキーは飲んだことありませんが、「山崎18年」「響17年」は飲んだことあります。今のように入手困難になる前でしたが、それでもバーなんかでは1杯2,000円くらいしてました

断言できます。めちゃくちゃ美味い!!めちゃくちゃ飲みやすい!!

誤解を恐れずに言うと

初心者の人こそ、こういう良いウイスキーを飲んだ方が良いんじゃないか

と思います

ウイスキーが得意じゃない人の多くは、ストレートやロックで飲んだ時の、あのきつ~い感じが嫌になって敬遠してるんじゃないでしょうか
「山崎18年」レベルの良いウイスキーはそれが全くありません凄く口当たりがまろやかに感じます。それでいてアルコール度数は40と変わりません
何杯でも飲めちゃいます!…お金に余裕があればw

こんな価格まで上がってますが、一応おすすめしときますw

 
「響17年」の方がリーズナブルですね…それでも高い…

まとめ

今回はウイスキーの「年代物」と「ノンエイジ」の違いを紹介しました!

今まで、年代物の定義を勘違いしていた人も多かったんじゃないでしょうか

まとめますと
「年代物」=記載された年数以上熟成した原酒を使用しているウイスキー
「ノンエイジ」=比較的若い原酒を使用したウイスキー(ただし2,3年以上は熟成している)

初心者の人には「ノンエイジ」から、というのが一般的ですが、僕は敢えて「年代物」をおすすめします!

是非参考にしてみてください!

タイトルとURLをコピーしました